第6期生 渡邊 浩之さん

渡邊 浩之さん 第6期生
西南学院大学 事務局
副主査

– 現在のお仕事について簡単にご紹介ください

大学の事務職員です。いわゆる学校事務ですね。
図書館、教務課、広報課、総務課といろんな部署をまわって、現在は博物館事務室です。

– 教授システム学専攻(以下,GSIS)に入学しようと思ったきっかけを教えてください

2009年、図書館在籍当時、新入生のオリエンテーション担当となりました。学部1年生対象の基礎演習などの1コマ分をいただいて二人一組のチームで毎 年行っているものです。具体的にはOPAC検索など、図書館の使い方を教えます。でも私には時間がタイトで、ベース部分しか教えることが出来ませんでし た。
1コマ分といっても、半分は、施設の案内が入るので実際には40分ぐらいしかないからです。時間は変えられないので、自分の教え方を改善する必要があると 思い、ネットで何か良い方法がないか調べてみました。するとインストラクショナル・デザイン(以下「ID」という。)という手法があり、IDをベースにし た講座が、熊本大学のGSISで開講されてることを知りました。サイトの内容を読んで、学習支援に役に立ちそうだなと思ったわけです。また、IDで日本の 第一人者である鈴木克明先生が在籍されていること、eラーニングで受講できることも決め手になりました。
さらに教育学術新聞に大森不二雄先生(現首都大学教授)が「学士課程教育とIDは相似形をなしている」と書かれており、IDの有用性にさらに興味がわきました。

すぐに入学したいと思ったのですが、パソコンは使えるがIT(=Information Technology)系の学習はやったことがないので、ついていけないかもしれないなと。そこで様子をみるために、科目等履修生としてeラーニング概 論、ID I、ID IIなど5科目を履修しました。

ID Iで、熊本大学の新入生に対するOPACの使用方法の教材をつくったんですね。最初は大丈夫かなと思ったのですが、課題に沿って積み重ねるとちゃんとでき ました。教材は、形成的評価を行うために大学院生に試用してもらいました。どうだったって聞いたら「初めてちゃんとした検索方法が分かった」という評価 だったので、「ああIDって使えるな」と確信しました。

これで、なんとかやっていけそうだと思い、自分のライフワークにしようと入学を決意しました。でも、当然入学試験がありますし、歳も歳だし、落ちるかなと思ったのですが、運よく受かりました。

– それでは、実際にGSISに入学されていかがですか?

私は、科目等履修生で5科目履修していたので、入学後は、少し余裕を持って履修出来ました。慣れてくればなんとかやれるって感じです。レポートを書くス ピードは確実に上がりましたし。今は、仕事を終えて、すぐ家に帰って、最低2時間くらい集中して学習時間にあてています。もちろん課題の量によって調整が 必要です。いずれにせよ、これまで勉強をしたことがない分野なので、とても新鮮です。

– 特に役に立っている科目などありますか?

履修した科目の中では、IDIIやマネジメント系の科目が役に立っています。
職場で、授業で使ったプロジェクトマネジメントのツールやIDの手法が使えました。もちろん使える部分をアレンジしましたが、うれしい誤算でした。あと は、職場の人材教育のポイントも分かるようになりましたよ。どこが問題なのか、ここの部分はたぶんeラーニングに入れたほうが効果的だとか、気がつくよう になりましたから。

– 学生間のコミュニケーションはどうしていますか?

前期は掲示板以外、ほとんどやり取りはなかったですね。顔が分からない人たちばっかりでした。

でも、学会や合宿のときに先生や学生と話をする機会がありました。
どんなバックグランドの人であるのかわかったら、全然違うんですよね。メールや掲示板でのやり取りに警戒感がなくなりました。やはり、対面は効果がありま す。その後、後期のeラーニング実践演習ではSkypeを使って同期型のコミュニケーションをとるようになっています。この科目は込み入ったコミュニケー ションが必要となるので、Skypeは必需品ですね。そんなわけで社会人の方は、お仕事が大変かと思いますが、学会や合宿にはなるべく行かれたほうがいい と思います。

– 入学してから1年たちますが、今の段階で収穫だと思っていることはありますか?

世界が広がりましたね。
全然知らなかった人とのつきあいがありますし、同級生のバックグラウンドも様々です。学会にもはじめて参加しましたが、先輩方が次々に発表されているのには驚きましたし、刺激にもなりました。

– 大変だったことはありますか?

自分の時間を相当使っているので、パソコンのやりすぎで肩とか腰が痛くなっちゃいました(笑)。
たとえばID Iでは、トリオを組んでいるメンバーのOKがでないと成果物の提出が出来ないようになっていたのですが、OKがなかなかでなくて、それをなんか必死で直したりして・・・。大変でした。
各レポートについては、完璧に書かないといけないと思っている人もいるんじゃないかな。そう考える提出できないですよ(笑)。ある程度の段階で提出して、 先生からフィードバックをもらって、足りないところがわかったら次に活かせばいいんです。それが分かってから楽になりました。

比較するのも変なんですけども、大学院の中でも、GSISはレベルが高いと思います。通常、大学院のゼミとかは、今日は自分の担当じゃないから出席しておけばいいや、なんてことあるでしょう。
それと比べると、圧倒的な(課題の)量と質です。毎回必ずレポートがあります。ある経営系の科目など200ページとか300ページの文献を読んでから、レ ポートを1500字でまとめます。それを1週間で終わらせないと締め切りに間に合わない。他の科目もあるので、ものすごく大変です。
私の場合は、勤務先に図書館があるので、昼休みとかに本の貸し出しや文献のコピーが出来たので助かりました。

自分がどこまでできるか分からないですけど、家内からとにかく体だけは気をつけてと言われています(笑)。

– 本専攻へ入学を考えている方へのメッセージをお願いします。

この専攻で学んだことは、すべての教育や仕事に使えると思っています。正直、ID以外のマネジメントや経営学なんて、現場には役に立たないんじゃないかなと思っていましたがそうではなかった。現場重視のカリキュラムが秀逸です。
ここはeラーニングの専門家を養成する大学院ですが、決してITだけじゃありません。eラーニングというとITが中心だと誤解しがちです。実は私もそう 思っていたんですけど。何より学問として確立された、ベースになる理論があることが強みです。まず、IDというコアがあります。その上に、IT、 IM(=Imformation Management)、IP(=Intellectual Property)があるんです。特にIDはeラーニングの専門家になるつもりじゃなくても、教育に携わるすべての人に必要な知識だと思います。

ここにきて学ぶことは、これからの自分の人生とか、あるいは仕事とかに必ず役に立つことがありますので興味がある方ぜひ一緒に学びましょう。

(2012年2月インタビュー)

※ 登場している方々のご所属および本専攻のカリキュラムや科目に関する記述は、インタビュー当時のものです。

 

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