『現代学校教育大事典』ぎょうせい、分担執筆(項目:映像媒体(メディア)) 脱稿:2001.8.26.

■映像媒体(メディア)

画像や文字などを,16ミリ映写機やスライド,OHP,テレビなどの光学的・電気的装置を媒介として提示するもの。類似の用語に、画像媒体や視聴覚媒体などがある(厳密な違いは「画像媒体」の項を参照)。マスコミを指すとき,新聞と出版(活字メディア)に対して映画とテレビを映像メディアと呼ぶ。

視聴覚・放送教育、あるいは教育メディア研究の領域では、映像媒体にどのような教育効果があるのかがテーマとされてきた。その結果、どの映像媒体を使うかによる教育効果の差はなく、(学習者にとって)より新しい媒体にもの珍しさ効果(新規性) が一定期間あることだけが繰り返し示されてきた。万能薬的な媒体はなく、どのように構成されたメッセージを誰に向けて、どのような効果を目的として用いられるのかによって差が生じる。つまり、メディアに優劣があるわけでなく、用い方に優劣がある。    <鈴木克明>