件名:事例分析 (6章に基づき)
作成者:Fさん
対象の事例:某ITベンダー企業の「ネットワークの基礎」
第6章の学習内容に基づき、以下の5点で分析報告します。
【1.eラーニングの成功に向けてデザインされているか】
今までの集合研修の教材、講義内容を単にデジタル化
してものであり、今までの延長線上にeラーニングを
位置づけただけの何ものでもない。成功に向けての
デザインがされているとは言い難い。
【2.eラーニングカルチャーはどうなっているか】
学習において上司からの助言やレビューが入ることは
全くない。また同じ学習者同士で教え合う仕組みや
活動が全くされず、個人で黙々と進めるものとなって
いる。このような点で成功するための要素が欠けてい
ると言える。
【3.eラーニングシステムのデザインに関して】
①研修で学ぶ、②情報で学ぶ、③経験して学ぶ、④仲間
から学ぶ、という4点においてシステム全体がデザイン
されておいるとは言えない。集合研修の研修教材を単に
デジタル化したものであるため、①の点のみが該当する
であろう。
【4.eラーニングコースのデザインに関して】
出入口がしっかりした研修内容とはなっていない。その
証拠に3つのテスト(前提、事前、事後)は用意されて
いるものではないからである。
【5.ユーザビリティのデザインに関して】
ニールセンによる「ユーザビリティの5側面」から評価
すると、どれも達成できていたと思う。いたってシンプル
なコンテンツであったことが幸いなのであろうが、ID
(学びやすさの設計)において「誰に何をわかりやすく
するのか」という点で何らデザインが施されていないと
考える。先述した「4」にもあるが、出入口がないという
ことがそれを証明しているのは言うまでもない。
以上
件名: Re:事例分析 (6章に基づき)
作成者:K さん
Fさん、読ませていただきました。
>1.今までの集合研修の教材、講義内容を単にデジタル化
してものであり、今までの延長線上にeラーニングを
位置づけただけの何ものでもない。成功に向けての
デザインがされているとは言い難い。
私も同じように思うことが多いです。
そして非常に残念だと思います。素晴らしいシステムが先行して、中身の乏しい学習を提
供してしまっていますね。
ID、ここに生かしていきたいと思う所以です。
>4.eラーニングコースのデザインに関して】
出入口がしっかりした研修内容とはなっていない。その
証拠に3つのテスト(前提、事前、事後)は用意されて
いるものではないからである。
出入り口をしっかりする、というのは実は非常に難しいんだなと考えれば考えるほど思えてきます。ただ対象さえ決めきれないコースはそもそも意味が、ないですね。。。
教育コースが惰性になってしまわないためにも、今一度レビューする必要のある項目であると感じました。
K
件名: Re:事例分析 (6章に基づき)
作成者: Bさん
Fさん コメント共感しながら拝読しました。
eラーニングを実施する環境は孤独であるために、飽きさせない
学習構成が必須となると考えます。
学習を進めるにあたって必ず疑問も出てくるでしょうし、使いやすい
教材で学習者の意欲を沸かせるようにデザインすることは重要
でしょうね。
独学を支援するためには、作り手の配慮が必要なことが分かりました。
件名: Re:事例分析 (6章に基づき)
作成者:C さん
Fさん、こんばんは。Cでございます。
>学習において上司からの助言やレビューが入ることは全くない。
私は主に集合研修の企画や運営を業務としているのですが、多くの集合研修でも上司からの助言やレビューが入ることはありません。
しかし、現場の上司をインタビューした時、部下の育成に関わりたい、教育研修を受けた後はレビューをする等のかかわりを持ちたい、という声が多くきかれました。
学習した新しい知識やスキルを現場で用いるには、上司の理解がなくては難しいことが多いでしょう。
人材育成部門としては、上司が適切に学習にかかわり、現場での実践時に支援者となってくれるように、巻き込みをデザインする必要があると感じました。