件名:職責とデザイン
作成者:Bさん
医学教育におけるeラーニングを作成しているが、個人での対応能力は限度があり
多方面からの視点が必要であるためワーキンググループ(WG)を設置した。
ワーキンググループには、医師を始め看護師、病院事務、救急救命士等の職種が
集い様々な立場から意見を交換して教材作成に当たっている。
作成している教材は、患者急変シミュレーションの事前教育ツールとして受講者を
対象としており、IDを取り入れている。
以下に現状を分析するとともに、改善策などを考察した。
【1】ラーニングカルチャーの浸透
→eラーニングに対する考え方が様々であり、批判的な意見が多かったために事前教育
として採用されていない。しかし、試行を繰り返すことで双方向性の学習に近づく
ことができたと考える。これにより、各地での主催者がeラーニング学習を採用する
ことの弾みなれば幸いである。
【2】システムのデザイン
→作成には特別のソフトウェアは使用いない。しかし、LMSとして充実した教材を
作成するためにはシステム開発は必要であろう。現状では専門的知識を有した
者は存在せず、全学習時間の積算、相応なサーバー環境の準備、サポートスタッフ
の用意が不足しているため対応を考えなければならない。
【3】コースのデザイン
→医学的な知識が必要となるために、医師のサポートを受けている。このために
入口と出口の設定は明確となった。しかし、WG加入者全員がIDの全てを認識
している訳でもないために組立工程を伝達必要がある。
【4】ユーザビリティのデザイン
→終了後のアンケートにて学習有効度の調査は行っているが、使いやすさや学び
やすさは調査は未実施である。教材を作成する側が最適だと判断しても、使う側
には真意が伝わっていないこともあるために、見やすさ、使いやすさ、学びやすさ
については多くの協力者に実行してもらい、意見を収集することは重要である。
試行も1年近い年月が経過したため、データを解析することがまず必要かと考える。
【5】変化プロセスのデザイン
→【1】~【4】の通り、様々な要素の改善が必要であるが、イノベーション
の普及しやすさを規定する5 つの要因を細かく検証すすることで、学習者には
有効なものとなるであろう。
学習教材は、受講者優位でなければならない。独学であるeラーニングを促進させる
ためにもWG全員がIDの理念を理解して、受講者にとって有効な教材を提供しなければ
自己満足となる。デザインは重要であることを再認識した。
件名: Re:職責とデザイン
作成者: Cさん
Bさん、おはようございます。Cでございます。
>WG加入者全員がIDの全てを認識している訳でもないために組立工程を伝達必要がある
なるほど、と思いました。
すべてのプロジェクト関係者がIDの知識を持っているわけではないでしょうから、ID
を知らない各専門家・関係者が効果的に力を発揮しあえるようにするのもIDerの
役割であることも意識する必要がありますね。