学校の教育研究(第1章、安彦忠彦著より)
■教師の教育研究の目的
- 自分の力量を向上させるため
- 自分自身の教育活動に反映し、改善されなければ無意味
- 子どもの成長・発達に資するもの
- 共有財産としての教育技術を確立するため
- すべての教師に分かち伝えられるもの
■独自性と問題点
- 専門職として自分の教育活動を反省的に捉える
・自律性を支える必要不可欠な活動
・反面、研究面でのトレーニングは十分受けていない
- アクションリサーチ
・第三者的ではなく教育活動をやりながらそれを対象として研究する当事者による研究
・主観を交えた一層深い、質的なデータ分析が可能
- 実践記録と研究論文
・他の人が何か一般的な原理や法則を読み取れるか
・実践記録は共有財産になりにくい
- 先行研究への配慮
・先行研究の情報を集めることがなおざりにされている
・同じような研究があちこちで行われている
■諸方法
1、授業研究
- アクションリサーチ的手法
- できるだけ細かなメモをとる
- 研究対象を本当に小さく絞り込む
2、子ども研究
- 生活・生徒指導、不登校児、障害児、学級づくりなど
- 面接法(インタビュー)と質問紙法(アンケート)
- 明確な研究仮説に基づくデータ処理
3、教材開発・解釈研究
- 授業研究の一部として、あるいは独立して
- 実験・観察教材、見学・調査教材、コンピュータソフトの開発など
4、その他
- 学校の組織・経営・評価、教育制度の比較、文化風土など
