熊本大学大学院教授システム学専攻
目次:
【第8回】URIとサーバ:SCP,FTP
第1章
第3章
第4章
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WWWサーバへのアップロード

【本節の目的】
作成したHTMLファイルなどのWebページ用ファイルをサーバに送り(アップロード)し、 Webページを公開する方法を習得する。

Webページ関連ファイルのアップロード

前章で、WWWサーバへのアップロード (「PCのファイルをサーバへコピーすること」でしたね) のための準備が整いましたので、後は、実際にアップロードするだけです。

アップロードは、異なるマシン間でファイルをコピーすることですので、 WinSCPでは、以下のような手順で行います。

  1. アップロード(コピー)先のフォルダを指定する。
  2. アップロード(コピー)する元のファイルを選択する。
  3. アップロード(コピー)を実行する。

1. と 2. の順序は、入れ換えても良いのですが、 これまでの演習の経験から、 皆さんはアップロード先の指定を忘れることが多いようですので、 まずアップロード先の指定・確認を行ってから、 アップロードするようにしましょう。

[演習:WinSCPによるアップロード]

以下の手順に従い、 WinSCPを用いてHTMLファイルをWWWサーバにアップロードして下さい。

アップロード先をくれぐも間違えないようにして下さい。

  1. WinSCPによりWWWサーバに接続
    すでに、WWWサーバにWinSCPで接続している人は良いですが、 まだ、WinSCPを起動していなかったり、 起動はしているがWWWサーバに接続していない人は、 前章を見ながらWWWサーバに接続して下さい。
  2. アップロード先のフォルダの指定(WWWサーバ側のフォルダの移動)
    アップロード先は、先に説明したように、Webページ公開専用フォルダである public_html である必要があります。そのため、 WinSCPの右側のサーバ側ペインで、public_html に移動しましょう。
    移動するには、いつもPC上で行っているように、 フォルダアイコンをダブルクリックするだけです。 public_html と表示されいるアイコンをダブルクリックすると、下図のように表示されます。

    専用フォルダへ移動

  3. アップロード(コピー)する元のファイルを選択
    今度は、PC上にあるWWWサーバにアップロードしたい (公開したい) 皆さんの作ったWebページ関連ファイルを指定します。 これもサーバ側と同様に (というか、いつもPCで行っているように)、 フォルダアイコンをダブルクリックして必要なフォルダに移動し、 ファイルをクリックするだけです。ただし、今度はPC側 (ネットワークの向うにあるサーバに対して、「ローカル側」とも言います) のフォルダやファイルが対象ですので、左側のペインで操作します。
    今回は、第6回で作成しました week06\ex1.html をアップロードしますので、 week06 フォルダへ移動してください。 (左側ペイン上方のフォルダ表示が week06 になっていることを確認して下さい)

    コピー元ファイル

  4. アップロードを実行
    左側のペイン(week06)のex1.htmlを右側のペイン(/public_html)にドラッグします。 すると、以下のようなウィンドウが表示されるので、「コピー」をクリックすると、アップロードが行われます。

    アップロード中

    アップロードが完了しましたら、右側のペインに、サーバ上にアップロードされた ex1.html が表示されます。これで、アップロードの完了です。

    アップロード後


Webブラウザによる表示確認

作成したWebページが、 WWWサーバで自分の思ったように公開できたかどうか確認します。 1つのHTMLファイルのみでできているWebページであったとしても、 格納する場所 (フォルダ) やファイル名により、うまく表示できないことがあります。

[演習:WWWのサーバにアップロードしたデータの確認]

以下のようにして、アップロードしたHTMLファイルがWebブラウザで、 きちんと表示できる (公開できている) ことを確認して下さい。

もし、うまく表示できなかったら、 原因を考えてうまく表示できるように対処して下さい。

  1. ブラウザの アドレスバーに以下のURIを入力してから Enter キーを押して、 先程アップロードした自分のWebページが表示されることを確認して下さい。
       http://st.gsis.kumamoto-u.ac.jp/ユーザID/ex1.html 

    ブラウザで確認

    上図では、ユーザIDが、「999q9999」になっています。

    もし、うまく表示できなかったら以下の事項を再度確認して下さい。

    エラー等の表示 原因 確認事項
    ...が見つかりません。ドメイン名を再確認して下さい。 URIのサーバ部の記述ミス ブラウザのアドレスバーに入力したURIのサーバ部が、st.gsis.kumamoto-u.ac.jp であることを確認する
    Not Found
    The requested URL /~xxxx/yyy.html was not found on this server.
    URIのパス部の記述ミス ブラウザのアドレスバーに入力したURIのパス部(ユーザIDもしくは、ファイル名)を確認する
    同上 アップロードしたフォルダのミス WinSCPでアップロードしたフォルダが、 public_html 以下であることを確認する。
    同上 アップロードしたファイルのミス WinSCPでアップロードしたファイルが、 アドレスバーに入力したURIのファイル名と同じであることを確認する。
[演習:アップロードしたWebページとPC上のHTMLファイルの比較]

以下の手順に従い、公開したWebページと、 (まだ公開していない)PC上にあるWebページとの差を理解して下さい。

アップロードしたHTMLファイルをWebブラウザで見たときと、 PC上にあるHTMLファイルをWebブラウザで見たときで、 どこに差があるのかを認識し、 今自分がどちらを見ているのかが分かるようになってください。

  1. week06/ex1.html のアイコンをダブルクリックします。

    week01

  2. すると、ブラウザ の新しいウィンドウが開いて、 ex1.html が表示されますね。これは、既に第6回に行なったことです。 まずは、表示されているWebページの内容やタイトルバーの名前が、 公開しているWebページと同じであることを確認して下さい。
    このとき、アドレスバーの内容を確認して下さい。

    ex1.html on PC

  3. 公開したページを見るときは、
    http://st.gsis.kumamoto-u.ac.jp/ユーザID/ex1.html
    と自分で入力しましたので、そのうようになっていましたが、今回は、
    file:///C:/Documents and Settings/999q9999/My Documents/kisoB/week06/ex1.html
    となっていますね。
    このように、通常皆さんが見ている公開されたWebページは、 http:// から始まる URI ですが、 PC上のHTMLファイルをWebブラウザで直接見るときは、 file:// から始まる URI になります。URI の先頭の部分は、 スキーム (あるいはプロトコル) と呼び、 どのような仕組みでファイルなどのリソースを取得するかの方法を表わすところでしたね。 公開されたWebページを閲覧するときは、 http (HyperText Transfer Protocol) と呼ばれる 通信手順でリソースを取得するので、 http:// というスキームで表します。 一方,PC上にあるリソース (ファイル) を直接読み込む場合は、 ネットワーク経由の通信は必要なく、 file:// というスキームで表わします。 ですから、これから皆さんがWebページを作って行くとき、 Webブラウザで「PC上のファイルを見ているのか」 それとも 「Webサーバにアップロードした (公開した) ファイル (Webページ)を見ているのか」 は、このスキーム部分 (http:// or file://) で、 まずは明確に区別して下さい。
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