熊本大学大学院教授システム学専攻
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【第2回】eラーニング体験報告
--4 タスクチェッカー
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今後の学習の進め方指南 (2・3ブロックの学び方)

1ブロックでの準備体操はいかがでしたか?

ここでは、今後の学習をどのように進めたらよいか、2・3ブロックの予告として少し説明をします。
学習順序の選択
通常の講義ですと、講義者が決めた順番に従って、第1回から最終回まで何の疑いもなく、一本道で進みます。私たちはこの学習方法に慣れていますが、必ずしもその方法がベストとは限りません。この科目では、1ブロックでの
  • 第1回 「はしがきへの感想」掲示板への書込み(書込みとコメント1件以上=タスク1がPASS)
  • 第2回 「課題1」の提出(提出=課題1が「添削中」)
  • 「課題1」への相互評価(コメント1件以上=タスク2がPASS)
の3つの条件が揃うと、2ブロック・3ブロックが全開します。残りはどのような順序で進めても構いません。 2ブロックにある全タスクの〆切日が同一日になっていますので、好きなところから学習を進めてください。
2ブロックの各回の内容は、次のようにまとめることができます。

 ※第3-6回では、eラーニングの概論的な内容を学びます。
 ※第7-9回では、eラーニングの全体像とその構成法を学びます。
 ※第10-11回では、eラーニング教材の設計法を学びます。
 ※第12-14回では、eラーニングへの関わり方を学びます。

興味があるところから自由に選んでください。
最終到達地点の確認
3ブロックでは、最後の課題(課題3)を出してもらいます。2ブロックでの学習内容を踏まえて分析書を書くことになりますので、これにはまだ着手できないでしょう。しかし、どんな課題なのか、何が要求されているのかを早めにチェックしておくと、「何を目指して2ブロックの学習を進めればよいか」の指針を得ることができます。早めのチェックをお勧めします。
学習時間の確保
2ブロックでは、eラーニング基礎論の学習を進めるために、1ブロックと同じようにテキストがPDF版で提供されます。テキストの量が爆発的に増加する、ということを念頭において、学習時間を計画的に確保してください。2ブロックで提供されるテキストの総ページ数は316ページです。また、関連リンクや関連教材なども合わせて提供されますので、結構楽しめます(もし時間が十分あれば、ですが)。分からない言葉を調べながらテキストを読んだり、リンク先の情報を見たり、各回のタスクに答えたり、互いの書込みにコメントしたり、とかなり盛りだくさんです(大学院の講義だから当然といえば当然ですが)。しっかり学習するためには、時間が必要です。

2ブロックのおよその内容と各回のタイトル、ならびにテキストのページ数は次の通りです。参考にしてください。
<eラーニングの概論>

第3回 教育工学者が見たeラーニング(19ページ/257KB)
第4回 eラーニングの開発工程 (27ページ/383KB)
第5回 eラーニングにおける評価技法(31ページ/306KB)
第6回 eラーニング前史(これまでと何が同じで何が違うか) (25ページ/260KB)

<eラーニングの全体像とその設計法>
第7回 eラーニングの構成要素(何がデザインできるか) (23ページ/310KB)
第8回 eラーニングシステムの設計 (23ページ/308KB)
第9回 eラーニングコースの設計 (23ページ/351KB)
<eラーニング教材の設計法>
第10回 eラーニングにおける学習支援設計 (41ページ/592KB)
第11回 eラーニングにおける動機づけ設計 (25ページ/391KB)
<eラーニングへの関わり方>
第12回 eラーニングと自己管理学習 (25ページ/227KB)
第13回 eラーニングと情報社会 (28ページ/254KB)
第14回 eラーニング専門家の育成 (26ページ/244KB)

他の科目との前後関係
「eラーニング概論」と一緒に「インストラクショナルデザインI(ID-I)」や「基盤的教育論」を履修されている人は、どれを優先して進めるのが良いかについて、判断が難しいようです。次のことを参考にして、科目間の前後関係を自分なりに調整してください。
1.この3つの科目は、並行して履修することを前提に(というか、それしか選択肢がなかったので)内容が構成・配列されています。どれを先にやらないと他がわからない、ということにはなっていません。科目等履修生がこの3科目のどれか1つだけでも履修できることからみても、この前提は守られる必要があります(守っているつもり)。そのため、科目間に多少の重複があります。同じことが2回登場したら、復習のつもりで短縮バージョンで進めてください。
2.「eラーニング概論」を履修する方への推奨科目(必須ではない)としてもともと位置づいていた科目として、「ID-I」があります。「ID-I」は、eラーニングではなく紙ベースの教材作成を通じてIDのイロハを学ぶ実技中心科目です。これが終わると、まともな教材が作成できるようになります。一方、「eラーニング概論」が終わっても、eラーニング教材やシステムが設計・開発できるようにはなりません。
本科目では、様々な観点から、プロらしい「うんちくが語れる」あるいは「目利きになる」ことが目標です。実技系を先にやってIDのノウハウを身につけたあとで、目利きを目指す、というやり方を好まれる方は、本科目に本格的に着手する前に、「ID-I」を進める(終わらせる?)と良いでしょう。
たとえば、本科目では、最初の〆切がGW明けに設定されていますので、GW中に超特急で、先に「ID-I」をだいたい終わらせてしまう、という大胆な作戦も可能です(それを可能にするような〆切日の設定にしました)。また逆に、GW中はじっくりとテキストを読みたい、ということであれば、本科目をGW中に集中して片付けてしまうという作戦もあり得ます(これもまた可能になっています)。
3.「基盤的教育論」は、教員免許を持っていない人のために設けられている補修科目であり、教職課程のエッセンスを学ぶ「促成栽培コース」です。本科目が目指す「eラーニングの目利き」になるためには、ある程度の教育学の素養が役立ちます。しかし、今まで教育とはまったく無縁で来た人にも理解できるように本科目は構成されていますので、あまり前後関係にこだわる必要はないでしょう。本科目の履修をきっかけに、教育学をもう少し学びなおそう、と思ってもらっても遅すぎることはありません。
ちなみに、今年度について言えば、本科目に登録した人のほとんど(4人を除いて全員)が「ID-I」にも履修登録をしています。本科目がGW中にあまり盛り上がらないとしたら、もしかすると「ID-I」をまず済ませてからにしようと決めた人が多いからかもしれません(本当にそうだといいのですが、単に何もやっていないからだと後で困りますよ・・・)。
いずれにせよ、他の履修科目の〆切日や、仕事上やプライベートのスケジュールなどを勘案して、計画的な学習を心がけてください。それができるようになる、というのもeラーニングには必要な学習スキルです。意識して身につけてください。