熊本大学大学院教授システム学専攻
目次:
12.デューイの教育哲学

【第12回】教育学の2大潮流(2)デューイの教育哲学
はじめに~

ジョン・デューイといえば、20世紀初頭にシカゴ大学付属実験学校を設立し、当時支配的であった伝統的系統主義の教育に実践的にアンチテーゼを突きつけた「進歩派の経験主義者」として名高い。 一方で、その進歩主義的教育の実践を経て、進歩主義教育の行き過ぎに警鐘を鳴らし、「伝統的でなければそれでよいというわけではない」、「あれかこれかではだめだ」と主張するようになった。

旧教育の理念と実践を拒否し、極端に対立している一方の側に走ればそれで十分満足するものであると思い込んでしまうようでは、その問題は解決されないどころか、認識すらされない(デューイ(1938)「経験と教育」講談社学術文庫、p25)。

昨今、学力低下論のもとで賛否両論が主張されている「総合的な学習の時間」の唯一の「哲学的理論書である(訳者注、p158)」とされるデューイの「経験と教育」で論じられている「教科を進歩主義的に組織化する」とは何か、考えてみよう。

今回のタスクは、「教科を進歩主義的に組織化するとは何か」についてをめぐり、 意見を次の掲示板に書き込み、相互にコメントを付け合うことです。テキスト第 4章以降をじっくり読んで、適宜引用箇所を示しながら、意見を書き込んでくだ さい。

疲れたときのために、デューイ本人の声とデューイ研究の中心地の南イリノイ大 学のWebサイトへのリンクを用意しました(ついでに、ウィキペディアへのリ ンクも)。癒されましょう(英語であまり悩まないようにご注意。Webサイト は写真を見るためのみにお使いください)。

・デューイの肉声
Creation, not acquisition, is the measure of a nation's rank; it is the only road to an enduring place in the admiring memory of mankind. (LW.14.256)
(http://www.siu.edu/~deweyctr/dewey.au:リンク切れ)

・Center for Dewey Studies, Southern Illinois University(リンク切れ)


フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
・ジョン・デューイ

※その他の資料へのリンクは、「4.リンク集」にあります。