インライン要素 (a要素とimg要素)
【本節の目的】
インライン要素でとくに重要な、
ハイパーリンクを設定する a要素と、
画像を挿入する img要素の利用方法を習得します。
リンク (a要素)
[演習:ハイパーリンク]
以下に説明するハイパーリンク (a要素)について学習して下さい。
まずはテキストをしっかり読んで、
HTMLでのハイパーリンクの張り方を習得して下さい。
その後、今回の演習で使っている
「week07\ex1.html」を秀丸エディタで開き
(既に開いている場合は新しく開く必要はありません)、
以下のサンプルを参考にしながら、
本文(body要素の内容)に、
説明のある要素の利用サンプルを追加記述してください。
追加したら、(上書き)保存し、必ずWebブラウザで表示を確認して、
各要素の動作を理解して下さい。
ハイパーリンク (a要素、href属性、name属性、target属性)
- 要素の説明
-
文書中にハイパーリンク (単に「リンク」ということもある)を設定するには
a要素を使います。リンク先の URIは、href属性により指定します。
a要素はインライン要素であり、
a要素を除くインライン要素やテキストを含むことができます。
多くのWebブラウザでは、
a要素を設定した文章に自動的に特別の文字色と下線が付与され、
ユーザが他の文章と明確に区別されるように表示されます。
- サンプルHTML
-
<p>
詳しくは、
<a href="http://www.kumamoto-u.ac.jp/"> 熊大のトップ </a>を参照下さい。
</p>
「熊大のトップ」という部分が、ハイパーリンクになります。
リンク先は、
href属性の属性値である 「http://www.kumamoto-u.ac.jp/」です。
- Webブラウザでの表示結果
-
- 同じWWWサーバ上のファイルへのハイパーリンク
-
同じWWWサーバ上にあるファイルへも、
同様に href属性にサーバ名を含むURIを指定することでハイパーリンクを張ることができます。
しかし、通常は簡単にするために、スキームやサーバ名を省略して、
パス名(フォルダ名とファイル名)だけで表わします。
たとえば、対象としているHTMLファイル
(現在編集中のHTMLファイル)と同じフォルダにある「abc.html」ヘのリンクは、
a要素のhref属性を、 href="./abc.html" のようにします。
ここで現われた「./」というのは、
「同じフォルダ中の」という修飾記号だと思って下さい。
つまり、「./abc.html」というのは、
「(今対象となっているファイルと)同じフォルダにある abc.html」
という意味です。
それでは、「week07\ex1.html」中で、
「\week06\999q9999b03.html」
へリンクを張るにはどうすれば良いでしょうか?
この場合は、
href="../week06/999q9999b03.html" のように表わします。
ここで現われた「../」というのは、
「一つ上のフォルダ中の」という修飾記号だと思って下さい。
つまり、「../week06/999q9999b03.html」というのは、
「(今対象となっているファイル)を含んでいるフォルダ
(「week07」)の、
1つ上のフォルダにあるweek06というフォルダの中の
999q9999b03.html」 という意味です。
- サンプルHTML
-
<p>
前回利用したHTMLファイルは、
<a href="../week03/999q9999b03.html"> この999q9999b03.html </a>です。
</p>
「この999q9999b03.html」という部分が、ハイパーリンクになります。
リンク先は、
href属性の属性値である 「../week06/999q9999b03.html」です。
ただし、実際には 999q9999b03.html が無いので、
リンクをクリックするとファイルが見つからないというエラーが出ます。
- Webブラウザでの表示結果
-
- 同一Webページ内でのリンク
-
文書内の特定の位置を示すことや、その位置へリンクを張ることができます。
文書内の特定の位置 (「アンカー」と呼ばれます)は、
a要素の name属性で示すことができます。name属性で示した属性値が、
アンカー名となります。 一つの文書内で、
アンカー名はユニーク(一意)である必要があります。
アンカーには、a要素のhref属性を用いて、リンクを張ることができます。
URIとは異なり、アンカーにリンクを張るときは、
hrefの属性値の先頭に、「#」を付け、アンカー名であることを示します。
また、hrefの属性値であるURIの最後に、
「#」を含むアンカー名を付加することで、
そのURIで示したHTMLファイル中のアンカーへリンクを張ることもできます。
もちろん、参照されるHTMLファイル中では、
name要素を用いて対応するアンカーを定義しておく必要あります。
- サンプルHTML
-
<h3><a name="midashi"></a>見出しにアンカーを付ける</h3>
<p>
このページの上方にある
<a href="#a_youso"> ハイパーリンクの見出しはこちら </a>です。<br>
2行上で定義したアンカー
<a href="#midashi"> midashiへ </a>ジャンプします。
</p>
上記サンプルの1行目で、h3要素に「midashi」というアンカーを付けています。
(上記サンプルではなく)このテキストページの上の方で、
「a_youso」というアンカーを定義しており、
「ハイパーリンクの見出しはこちら」は、
そのアンカーにリンクを張っています。
「midashiへ」は、このサンプルの1行目にリンクを張っています。
- Webブラウザでの表示結果
-
「ハイパーリンクの見出しはこちら」をクリックすると、
このテキストページの上の方にある
「ハイパーリンク (a要素、...」の見出しへジャンプします。
「midashiへ」をクリックすると、
「見出しにアンカーを付ける」の行にジャンプします。
- target属性
-
属性は複数してすることも可能です。例えば
<a href="http://www.kumamoto-u.ac.jp/" target="_blank">
熊大のトップ(新規ウインドウで表示)
</a>
と hrefに加えて、target (表示場所の指定) を属性として加えることができます。
target属性には、独自につけた名称をもったフレームやウィンドウに表示することや、次のような登録済の名前を利用することもできます。
_top |
:フレーム表示を解除し、ウィンドウ全体に表示 |
_blank |
:新しいウィンドウを開き、表示 |
登録済の名前には、_self, _parentもあります。その動作を調べてみてください。
画像 (img要素)
[演習:画像の表示]
以下に説明する画像の挿入方法について学習して下さい。
まずはテキストをしっかり読んで、HTMLでの画像の挿入(表示)方法を習得して下さい。
その後、今回の演習で使っている
「week07\ex1.html」を秀丸エディタで開き
(既に開いている場合は新しく開く必要はありません)、
以下のサンプルを参考にしながら、
本文(body要素の内容)に、
説明のある要素の利用サンプルを追加記述してください。
追加したら、(上書き)保存し、必ずWebブラウザで表示を確認して、
各要素の動作を理解して下さい。
画像 (img要素、src属性、alt属性)
- 要素および属性の説明
-
画像 (image)を表示 (挿入) するには img要素を使います。
img要素はインライン要素です。また、(内容の無い)空要素ですので、
終了タグは必要ありません。
img要素では、src属性で画像ファイルのURIを指定し、
alt属性で代替テキスト (alternative text) を指定します。
alt属性で指定される代替テキストは、
URIで指定された画像ファイルが無かった時や、
テキストブラウザ/音声ブラウザなどで画像の代わりに利用されます。
- サンプルHTML
-
<p>
これは、サンプルの画像です。
<img src="./apple_tree.png" alt="リンゴの木の絵">
同じ行にリンゴの木の絵が表示されましたね。
</p>
<p> 画像を独立して表示する場合は、ブロックレベル要素の子要素にすればよいです。 </p>
<p> <img src="./niwatori.png" alt="にわとりの絵"> </p>
<p> 今度は、図だけが </p>
(註) 「
こちらにリンゴの木の絵」
が、
「
こちらにニワトリの絵」があります。
左のリンクをクリックし、表示された絵を右クリックして、
「画像に名前をつけて保存」を選んで、「week07」に保存して下さい。
そうすれば、上のサンプルHTMLで
下のWebブラウザでの表示結果が再現できるでしょう。
- Webブラウザでの表示結果
-
- width属性とheight属性による大きさの指定
-
img要素に width属性とheight属性を付加することで、
画像の幅と高さを「ピクセル値」で指定することができます。
元の画像の大きさによらず、
Webブラウザ上での大きさを指定することができるので便利です。
(自動的に、拡大・縮小が行なわれます。)
属性値を「ピクセル値」ではなく、「%」で指定することもできますが、
そのときは、元の画像の大きさに対する比率ではなく、
現在利用可能なWebブラウザの水平・垂直方向の空間に対する比率になります。
- サンプルHTML
-
<p>
上の例と同じ画像です。
<img src="./apple_tree.png" alt="リンゴの木の絵" width="40" height="50">
width属性、height属性により小さく表示されています。
</p>
- Webブラウザでの表示結果
-
画像に関しては、画像の配置 (センタリングや右寄せなど) や、
前後の文章との余白など、設定したい事項があると思いますが、
これらについては次回以降に改めて説明します。