熊本大学大学院教授システム学専攻
目次:
【第1回】はじめに:OSの基本動作とファイルシステム
第1章
第2章
第4章
第5章
第6章
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アプリケーションソフトの起動ならびに拡張子の再確認


アプリケーションソフトの起動方法

[演習 8]
まず、ここ をクリックして画像を表示させ、表示された画像を クリックして「画像に名前を付けて保存」を選び、 デスクトップに「phone.jpg」で保存しなさい。 その後、以下の説明を読みながら、 アプリケーションのいろいろな起動の仕方を実際に練習しなさい。

これまで、色々なアプリケーションプログラムを利用して来ましたが、 それらの起動は、どのようにしてきたか、ここで振り返ってみましょう。

アプリケーションプログラムを起動するには、 代表的なものだけでも、以下の6つの方法があります。

  1. アプリケーションプログラムのファイル名を入力する
  2. アプリケーションプログラムのアイコンをダブルクリックする
  3. アプリケーションプログラムのショートカットアイコンをダブルクリックする
  4. 「スタート」メニューから選択する
  5. 作成したデータファイルのアイコンをダブルクリックする
  6. 作成したデータファイルのアイコンを、 アプリケーションプログラムもしくはそのショートカットに、 ドラッグ&ドロップする。

1. の方法が、もともとのPCの使い方であり、 使い方によっては非常に便利なのですが、 常にキーボードから文字を入力しなければならず一般には面倒なので、 PCの管理者や専門家以外は使う人が少なくなっています。

試しに、一度この方法でプログラムを起動する様子を見てみましょう。
「スタート」メニューから「プログラム」を選び、 「アクセサリ」の中の「コマンドプロンプト」を選択します。 現われたウィンドウで、半角文字で「notepad」と入力した後、 Enterキーを押して下さい


メモ帳が起動できたと思います。アイコンをダブルクリックするのに比べ、 随分面倒ですね。このように、 通常のマウスで操作できるようなアプリケーションソフトを起動するために、 1.の方法を使うことはほとんど無いでしょう。 本当は、もっと楽しく有意義なことができるのですが、 それは別の機会のお楽しみということにしておきましょう。


次に、2. の方法で起動してみましょう。
(註)GIMPをインストールされていない方は、ここを参照の上、各自の環境に準備ください。
(GIMPとはフリーの画像処理ソフトウェアで、第5回で利用します。フリーソフトとは言え、商用ソフトに引けを取らない非常に高機能なソフトです。)

「エクスプローラ」を起動し、左側のペインで、 C:\Program Files\GIMP\binをクリックして下さい。 実際には、左側のペインで、それぞれのフォルダアイコンをクリックすると、 フォルダが開いてフォルダの中に入って行きます。 そのとき、右側のペインで、gimp.exeを探して下さい。 これが、「スタート」メニューから起動していたGIMPの「実体」です。
それでは、ダブルクリックして、GIMPが起動することを確認して下さい。




次に、5.の方法です。
既にこの方法でアプリケーションプログラムを起動している人も多いと思いますが、 仕組みを理解しているでしょうか?

この方法は、Windows OSが、 拡張子とアプリケーションプログラムに関係づけを行なっているからできることです。 このことは、次節でもう少し詳しく説明します。

ここでは、5.の方法が、いままでの1.~4.と異なり、

  1. ダブルクリックしたファイルと関係づけられている アプリケーションプログラムを起動して、
  2. 起動したアプリケーションで、そのファイルを読み込む
という、2段階の動作になっていることに注意して下さい。


最後に、6.の方法です。
「ドラッグ&ドロップ」というのは、 対象とする(データ)ファイルのアイコンをドラッグして、 別のアイコンの上で離す(落す)という動作のことです。 この場合、離す先のアイコンは、 必ずアプリケーションプログラム(もしくはそのショートカット) でなければなりません。
これは、5.の方法と、似ていますが、 対象とするファイルに関連づけされていない、別のアプリケーションを起動して 読み込ませることができる、という自由度をもっています。

これも、5.の方法と同じく、2段階の動作になっています。

下の例では、phone.jpgというファイルをgimpにドラッグ&ドロップしています。 すると、gimpが起動して、phone.jpgを表示しています。 単に、phone.jpgをダブルクリックする(5.の方法)と、 拡張子「.jpg」に関連づけされたソフトウェアで表示されることになります。






この方法だと、 好きなアプリケーションを指定してデータファイルを開くことができますね。

拡張子とアプリケーションプログラム

[演習 9]
以下の説明を読みながら、 拡張子とアプリケーションの関連付けを変更し動作の変化を確認しなさい。

拡張子は、以下の2種類に分けられます。

  • OSが動作を規定しているもの
  • アプリケーションプログラムが規定しているもの

前者は、"exe", "com", "bat" などで、 OS上ですぐに実行できるプログラムにつける拡張子です。

それに対して後者は、前者のプログラムで作られたか、あるいは、 前者のプログラムで読み込むべきデータファイルにつける拡張子です。 これらは、アプリケーションもしくは、 そのファイルのデータ形式により決められ、非常に沢山の種類があります。

後者の拡張子は、Windows上で、 アプリケーションプログラムと関連づけされています。その様子は、 エクスプローラの「ツール」メニュー「フォルダオプション」中の、 「ファイルの種類」タブをクリックすることで確認できます。






上図では、拡張子「JPG」(大文字と小文字は区別しない)が、 IMDisplayと関連づけされていることが分かります。つまり、 「JPG」という拡張子のついたファイルをダブルクリックすると、 IMDisplayが起動し、そのファイルがIMDisplayによって読み込まれ、 表示されることになります。

実は、このウィンドウで、「変更」ボタンをクリックすると、 この関連づけを変更することができます。
(註)下記の文章は各人の環境に合わせて読み替えてください。
試しに、「変更」ボタンをクリックし、 現われたダイアログで、「StarSuite 7」を選択すると、 「JPG」という拡張子のついたファイルは、StarSuiteと関連づけられ、 今後は、「JPG」という拡張子のついたファイルをダブルクリックすると、 StarSuiteが起動して、表示するようになります。


(註) 上記の操作を行ない、動作の確認が終わったら、 拡張子「JPG」の関連づけは元の状態に戻しておいて下さい。 そうしないと、 関連づけされたアプリケーションとファイルのアイコンが異なり、 しっくりこないと思います。

ところで、皆さんのPCでは、拡張子が表示されていますか?

Windows の標準設定では、多くの場合、 拡張子は表示されないようになっています。安全のために、 拡張子を表示するようにしておくことをお勧めします。

そのためには、 エクスプローラの「ツール」メニュー「フォルダオプション」中の、 「表示」タブを選び、「登録されている拡張子は表示しない」 のチェックを外してください。



そうすれば、それまで表示されなかった拡張子が表示されるようになります。







(注意) メールに添付されたファイルや、 インターネットからダウンロードしたファイルを、 むやみにダブルクリックすると、何が起こるか分かりません。
拡張子として「JPG」がついているので、 画像ファイルと思いダブルクリックすると、実は、 ウィルスのプログラムであったりまします。例えば、以下のような場合です。

     

上の左の図を見ると、拡張子は一見「jpg」のようですが (下に怪しい記号が見えますが、普通気づきませんよね)、 アイコンをクリックして良く見てみると、じつは、
「sample3.jpg                       .exe」 というように、 長い空白の後に本物の拡張子である「exe」 (アプリケーションプログラム用拡張子)が隠れているということが分かります。 こんなファイルが、まともなプログラムのはずはありませんね。 決して、ダブルクリックなどしてはいけません。
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