熊本大学大学院教授システム学専攻
目次:
【第3回】アプリケーションソフト:Office系Tool
第1章
第3章

ワードプロセッサとは

【本節の目的】
ワードプロセッサとはどういうものか理解する

StarSuiteについて


'StarSuite'は、Sun Microsystems社が開発した、 'Microsoft Office'互換の統合ソフトウェアです。 第3回・第4回では、このStarSuiteを使って説明します。

 熊本大学では、StarSuiteのサイトライセンスを取得しています。そのため、学内のPCのみならず、 在籍中の学生並びに教職員の個人で所有するPCでも無償で利用することができます。ただし、卒業後は、 利用する権利が無くなりますので、アンインストール(PCから消去)する必要がありますので注意して下さい。
利用したい人は、StarSuiteは専攻ポータルサイト(http://uportal.kumamoto-u.ac.jp/)の「熊大ポータル」タブ→ 「サイトライセンスソフト・ダウンロードシステム」からダウンロードできます。
※公開科目版の利用者の方はダウンロードできません

(註)上記からダウンロードできるのはStarSuite8ですが、本科目ではStarSuite7で説明しています。基本的な動作は同じですが、テキスト中のスクリーンショットが微妙に異なることが想定されますのでご注意ください。
また、StarSuite7と8ではファイルの拡張子が異なっていますので、テキスト中の拡張子の部分は、適宜読み替えてください。(例えばStarSuite Writerの場合、7では「.sxw」ですが、8では「.odt」になっています。)

ワードプロセッサは、文書作成プログラム

ワードプロセッサいわゆるワープロは、 文書を作成するアプリケーションプログラムのことです。 文書を作成するために必要な最低限の機能は、以下のものです。
  • 文字の入力機能
       これが無いと、始まりませんね。

  • 編集機能 (通常、「編集」メニューの中にあります)
       一つの文書内には、同じような部分が必ず現れます。 そのときには、編集機能を使えば、同じ部分を新しく入力する必要がなくなり、 作業効率がアップします。

    • コピー
         コピーしたい部分を、まず(通常マウスで)選択し、 「コピー」を行います。
      見た目には何も変わりませんが、 コピー用の原盤が作られます。
         この後、後述の「貼り付け(ペースト)」を行うことで、 いわゆるコピーができることになります。
         通常、次の「貼り付け(ペースト)」とペアで使うことを、 「コピー&ペースト」と呼びます (最近は「コピペ」と省略されることもあります)。
    • 切り取り (カット)
         切り取りたい部分を、まず(通常マウスで)選択し、 「切り取り」を行うことで、選択部分を削除することができます。 ただ、選択部分は単にカット(削除)されるのではなく、 「コピー」と同じく、 切り取られた部分のコピー用原盤も作られます。
         そのため、この後、後述の「貼り付け(ペースト)」を行うことで、 選択した(切り取った)部分を移動することができます。
    • 貼り付け (ペースト)
         「コピー」もしくは 「切り取り」で作られたコピー用原盤を、 貼り付ける(ペーストする)。貼り付けたいところに、カーソルを移動し、 「貼り付け」を実行する。 原盤があるので、貼り付けたい所を移動して、 何度でもおなじものを貼り付けることができる。
         ただし、コピー原盤は、1個しかないので、 直前に「コピー」もしくは「切り取り」したものしか、貼り付けできない。
    • 元に戻す (「アンドゥー」や「取り消し」と呼ばれることもある)
      人間ですので、操作ミスをすることがあります。そのときは、 慌てずこの機能を使いましょう。ミス操作の前の状態に戻ります。 アプリケーションによっては、この操作を繰り返すことで、 その回数だけ元に戻すことができます。
    • 検索、置換
      文書がある程度長くなると、単語等の検索機能で、 編集したい場所を探す必要が出てきます。また、ある単語や文字を、 別の単語や文字へ変更しなければならないことも出て来ます。そのような場合、人間の目で見て逐一書き換えるよりも,文字列の置換機能を使った方が作業効率が良く、ミスも少なくなります。

  • ファイルの保存、読み込み (通常、「ファイル」メニューの中にあります)
    これが無いと、文書を作っても、PCの電源を切れば無くなるし、 自分もしくは友人の作った文書を見ることもできませんね。

これらの機能は、文書を作る時だけでなく、 PC利用時の最も基本的な機能ですので、 常に利用できるよう練習しておきましょう。

ワードプロセッサとは

上記のように、 文書を作成するために必要な機能をもったアプリケーションソフトを、 通常エディタと呼びます。 ただ、 一般にエディタと呼ばれるアプリケーションソフトは、 できる限り、 簡単に・高速に文書を作成するのをサポートするのを目標に作られます。
一方、ワードプロセッサは、エディタの一種ですが、 単なる文書を、資料として完成度を高くするために、 各種機能がバラエティ豊かに追加されており、 非常に高機能なアプリケーションになっています。
以下に、代表的な機能を示します。
  • 文字の修飾機能
       大きさ、種類、色などの選択や、太文字、斜体、 下線などの属性を指定することができる

  • 文書の整形(フォーマッティング)
       中央揃え(センタリング)、右揃え、箇条書、段組みなどの設定や、 1行の長さ、1ページの大きさ、改行幅、字下げ(インデント)など、 文書の形を整えることができる


  • 図、写真、表の取り込み
       他のアプリケーションソフトで作成した各種データを、 取り込み、任意の場所に貼り付けることができる



このように、ワードプロセッサは高機能のソフトですので、 すべての機能を知って使おうとするとストレスが溜ります。 基本的な仕組みや機能をよく理解して、利用できればそれでOKです。 あとは、メニューやHELPなどで自分のほしい機能があるかどうか、 調べながら各種機能を楽しみながら有効に使って、 素晴らしい資料を作って下さい。

(註) ワードプロセッサに限らず、どのアプリケーションソフトも、上記と同様に、 そのアプリケーションの主な機能 (存在意義など) を充分に理解し、 その基本的な機能を使うことができれば、まずは合格です。 その後、その他の機能を探しながら使って行きましょう。
そして、同じ種類で別のアプリケーションソフトを利用しても、 メニューを見ながら、 おおよその使い方が分かるようなセンスを身につけることができるよう、 機能を整理して理解する習慣をつけましょう。
(あなたが今使っているソフトは、3年後に存在するかどうか分かりませんよ。)
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