熊本大学大学院教授システム学専攻
目次:
5.ポートフォリオとルーブリック
現在の場所: ホームページ > [2]学習指導・評価論 > 5.ポートフォリオとルーブリック > ポートフォリオ(教育評価の専門用語)

◆ ポートフォリオ(教育評価の専門用語) ◆

ポートフォリオとは、書類入れやファイルを意味する言葉である。総合的な学習の評価方法として、近年注目されている外来語である。ポートフォリオ評価は、たとえば「学習活動において児童生徒が作成した作文、レポート、作品、テスト、活動の様子が分かる写真やVTRなどをファイルに入れて保存する方法」(グロワード,1999,p.8)と定義されている。

ポートフォリオ評価は、単なる記録ではなく評価なので、学習の過程で創出されたものすべてを保存するのではないとの考え方が一般的である。すなわち、残す意味があるものを選んで子ども自身の目の前でファイルすることを通して、1)子どもが達成したことが何であるかを子ども自身に明確に伝え、2)どうしてそれが高く評価されることなのかをわからせ、3)子どもの達成感や自尊心、あるいは自己効力感を高め、そして4)次の課題が何であるかを示して自分の学習活動をコントロールするためのメタ認知を育てることを意図するものである。何を残して学習成果を最大限にアピールするか、という意味で、証券ポートフォリオ(連動しない証券の組み合わせ)と底通する用法である。

イギリスでは、16才以上の生徒は、自分自身でポートフォリオを作成し、一般職業資格取得に値するだけの学習をした証拠を示すことが義務づけられているという(グロワード、1999)。自分の学習成果をまとめて整理し、それをもとに「これだけの成果をあげました」と自己アピールできる子どもを育てる。中学校あたりから、証拠を揃えて自己主張という訓練ができれば、たくましい子どもが育つだろう。

さて、ポートフォリオについて学習するためのWebサイトを覗いてみよう。2000年に作られて以来、更新されていないようだが、なかなか工夫が凝らしてあって(単なる文章による情報提示だけでなく)eラーニング教材としても興味深いものです。なるほど、ポートフォリオってそんな風に使われているのね、という実感が持てれば良しとしましょう。

まだちょっとイメージがつかめない、という人は、次の参考Webサイトをご覧ください。リンク集です。最初の2つは国立教育政策研究所が科研費の補助を受けてまとめた(分厚い)報告書です(別に直リンクも張っておきます)。