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[第5回]ID分野の研究事例(3) ID分野の研究事例(3)
--はじめに
--研究事例
今回のタスク(課題)
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◎第5回: ID分野の研究事例(3)(担当:高橋幸)[研究事例]さて(前書きが長くなりましたが)現在の私の研究テーマは、以下の4点です。
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先ず(タスクに直接関係のない)2~4について説明いたします(業務の一環としてのon-goingな研究がほとんどです)。 ![]() さて、最後に1の研究について説明します。近年、言語教育においては、欧州評議会により制定された『ヨーロッパ言語共通参照枠』(Common European Framework of Reference for Languages: Learning, Teaching, Assessment: 以下CEFR)を利用してユニバーサルな言語能力の指標やそれに伴う評価を標準化しようとする動きが日本の高等教育機関において浸透しつつあり、熊本大学でもCEFRを基にしたコンピテンシー・リストの開発に取り組んでいます。他にもアメリカ外国語教育協会によるACTFLの言語能力指標が有名です。 ●CEFR: Common European Framework of Reference for Languages: Learning, Teaching,and Assessment …言語能力に関する欧州スタンダード。下から順にA1, A2, B1, B2, C1, C2の6レベルが設定されている。言語能力を実際の言語活動の記述におとした形式である。 ●ELP: European Language Portfolio …CEFRプロジェクトの1つ。「言語パスポート」「言語学習記録」「資料集」の3部構成からなっている。 ●DIALANG: Diagnostic Language Test(リンク切れ)…CEFRプロジェクトの1つ。無料でオンラインで言語能力自己評価テストを行える。CEFRの6段階レベルに沿って語彙,文法構文,作文,読解,聴解の5領域で能力評価がある。また、テスト終了後には、将来に向けての学習方向のアドバイスがもらえる。 ●ACTFL: American Council on the Teaching of Foreign Languages…教育機関(主に大学)での外国語能力を評価するための記述。言語能力を実際の言語活動の記述におとした形式。レベルは4技能につき各10レベルが設定されている。 現在はCEFRを基にしたコンピテンシー・リストをCan-Doアンケートの形式で学生に実施し、TOEICなどの標準化試験との相関性や、どのコンピテンシーをどの教材やテストと結びつけるのかを分析しています。このコンピテンシー・リストをいずれはカリキュラム,テスト,指導と連動させる必要があると考えています。 ![]()
外国語eラーニング教材、特に英語教材は民間企業や教育機関で多く開発されています。それらに携わる開発者よりよく話を聞くのは、理論武装をどうしようか、評価(アセスメント)の部分をどうしようか、という悩みです。皆さんには、現在自分が学習されている外国語学習教材や以前学習したことのある教材、または巷で売れている教材などについて、使用されている理論とアセスメントの観点から分析を深めて頂きたいと思います。その教材を一生懸命学習すれば、一体どのようなことができるようになると思われますか? |