熊本大学大学院教授システム学専攻
目次:
【第5回】ペイント系ソフト、画像ファイルの形式とその特色
第1章
第2章
第3章

GIMPでの基本的な画像の編集

【本節の目的】
ペイント系ソフトウェア「GIMP」で基本的な画像の編集方法の習得

一度描いた画像は、通常編集することで、 更に素晴らしいものにすることができます。ここでは、 その最も基本的な事項を習得します。

消しゴム

「消しゴム」ツールを選択して、クリックしたりドラッグすれば、 その部分を消去することができます。
適当な「ブラシ」を選択することで、 消しゴムの太さなどを変えることができます。



★ 「アンドゥ」の実行例
  前節で説明した、「アンドゥ機能」を使えば (Controlキーを押しながら「z」キーを押す)、1つ前の状態に戻ります。 消しすぎた時はとても助かりますね。
下図は、上図の状態から、「アンドゥ」を実行した図です。 「消しゴム」で最後に消した部分が、元に戻っていることが分ります。

更に、Controlキーを押しながら「z」キーを押す(「アンドゥ機能」を使う)と、 どんどん元の状態に戻って行きます。 下図の例は、上図状態から、 更に2度「アンドゥ」を行なった様子です。


     


領域選択

領域を選択するツールを使うと、 操作の対象となる領域を指定することができます。このとき、 選択している領域は、点滅する点線で囲まれた範囲として表示されます。 選択することで、以下で説明する、「塗りつぶし」や 「コピー&ペースト(貼り付け)」が可能になります。
エディタやワープロでは、単にドラッグすることで、 その範囲の文字が選択されましたが、画像の場合は、 専用のツールを選ばないと領域を選択することができません。

「矩形選択」ツールを選択して、ある範囲をドラッグすると、 指定した矩形領域を操作の対象として選択できます。

(*) 選択した領域外の作業をするときは、 「領域選択の解除」を行って下さい。
「領域選択の解除」は、描画領域を右クリックして現われるメニューより 「選択」→「なし」を選択するか、 領域を選択するツール (「矩形選択ツール」や「円形選択ツール」等)で、 選択された領域以外のところをクリックすることにより行うことができます。

領域の塗りつぶし

領域を選択している状態で、 「塗りつぶし」ツールを選択して、指定した領域をクリックすると、 その領域が前景色で塗りつぶされます。



領域の移動

領域を選択し、その状態で選択された領域をドラッグすると、 その領域が移動します。





コピー&ペースト(貼り付け)

領域選択を利用するとコピー&ペースト(貼り付け)を行うことができます。
  1. 領域選択ツールで、コピーしたい領域を選択します。
  2. 次に、描画領域を右クリックし、現われるメニューの「編集」 → 「コピー」を選択し (「Control」キーを押しながら「c」を押すことで、 同じ処理ができます)、コピーの原盤を作成します。 ただし、見ためは、何も変わりません
  3. 描画領域を右クリックし、現われるメニューの「編集」 → 「ペースト」を選択し
  4. (「Control」キーを押しながら「v」を押すことで、 同じ処理ができます)、貼り付けを行います。 ただし、 選択した領域と同じところに貼り付けられているため、 見ためは、何も変わりません。
  5. その次に、領域選択状態の領域をドラッグして、 貼り付けたい場所まで移動します。
  6. 選択領域外をクリックして固定します。 (領域の周りの破線が消えます。)
(*)画像でのコピー&ペーストの一連の処理は、 エディタやワープロ(文字)での処理とほとんど同じであることが分かりますね。



文字入力

「文字」ツールを選択すると、画像中に文字を入力することができます。
  1. ツールボックスより、「文字」ツールを選択します (これだけでは、何も状態は変わりません)。


  2. 次に、描画領域上でクリックします。
    すると、「文字ツール」ウィンドウが開きます。そのウィンドウで、 画像上で表示したい文字列をプレビュー領域に入力し、 フォント(文字の種類)やフォントサイズ等を選択します。


  3. (*) 日本語の文字を表示したいとき、フォントは、 「MS Pゴシック」のような日本語フォントを選択して下さい。
    (*) 先頭に「@」のついているフォントは、縦書用のフォントです。

  4. 入力した文字列が、領域選択状態で表示されますので、 文字の上にマウスポインターを移動させ、 マウスポインターが「矢印付きの十字」に変わったことを確認してから、 表示したい場所まで選択領域を移動(ドラッグ)します。
    (*) マウスポインターが「矢印付きの十字」に変わる前にドラッグしようとすると、 「文字ツール」ウィンドウが再度開きますので注意して下さい。

  5. 描画領域で右クリックし、表示されるメニューより「レイヤー」 → 「レイヤーを固定」を選択して、文字列を固定します。 (領域選択ツールを選んで、 今書いた文字以外の部分をクリックすることでも文字列を固定できます。)


  6. (*) 「レイヤ」はペイント系ソフトで重要な概念ですので、 次節で学習します。

編集機能使い方の練習

【演習 3】
演習 2で作った「ex1.xcf」を、 同じフォルダに「ex2.xcf」というファイル名で保存し、 適当な文字を入力するとともに、編集機能を用い画像に変化をつけなさい。 そして、最後に上書き保存しなさい。
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